新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛もあってインターネットの動画配信サービスへの関心が高まっている。好きな時に好きな番組が見られる便利さから、ネットの動画をテレビで楽しむ人も増えている。“強力なライバル”出現に、テレビ各局の対応も注目される。
ビデオやネットの普及などを背景に若年層を中心にテレビ離れが進んでいる。２９歳以下の世帯のテレビ普及率は昨年８４・７％で、１５年前に比べて１２・４ポイントも低下している。
野村総研によると、近年は、自分の端末で一人で好きな番組を見たり、友人と会員制交流サイト（ＳＮＳ）などで話しながら楽しむ「個人・友人視聴」が増え、より嗜好性の高いコンテンツが求められているという。
一方、コロナ禍による外出自粛で「家族視聴」も増え、「普段テレビを見ない人も視聴するようになり、テレビが存在感を示す好機」と指摘する。
こうしたなか、ＷＯＷＯＷは１３日から、ネットで加入できる新サービス「ＷＯＷＯＷオンデマンド」を始めた。
同社メディアビジネス局の横山誠一局長は「好きな時に好きなものを見られることが大前提のニューノーマルの時代になった。番組制作のノウハウを生かし、放送と配信両方で、有料放送ならではの価値を提供したい」としている。（取材協力ＷＯＷＯＷ）