試乗スケッチ

新型レクサスIS“マイナーチェンジ”が物語る妥協を許さぬ真摯な開発スタイル (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 改良部分の割り切りの良さ

 新型レクサスISがデビューした。といっても全面的な改良を表す「フルモデルチェンジ」ではなく、公式的には「マイナーチェンジ」となる。パワーユニットからプラットフォームから、あるいは内外観をガラリと変えてしまうのがフルモデルチェンジならば、今回のマイナーチェンジを意訳すればささやかな改良モデルといえる。

 興味深いのは、マイナーチェンジの手法である。ある部分ではフルモデルチェンジと呼びたくなるほどの大胆な改良を施しておきながら、一方ではほとんど手をつけない。その割り切りの良さがむしろ新鮮に映る。

 たとえばパワーユニットに手を加えていない。ラインナップするエンジンは3種類。V型6気筒3.5リッターを搭載する「IS350」と、直列4気筒2.5リッターハイブリッドの「IS300h」と、そしてさらに直列4気筒2リッターターボを動力源とする「IS300」の三本柱。そのどれもが従来型をほぼ踏襲するのである。組み合わされるトランスミッションも共通である。そういう意味ではマイナーチェンジの域を出ないのだ。

 インテリアの変更もほぼない。ドライパーを取り囲むようなタイトな空間も、目の前に広がる計器類も共通だ。細部には進化の跡がうかがえるものの、これまで慣れ親しんだISのコクピットそのものである。ガラリと意匠変更することはしなかった。その意味でもマイナーチェンジである。

 ただし、驚くことに外観は大幅に変更されている。基本的なイメージは変わることがなく、走り去る姿を遠目に追う程度では、新旧の違いを感じることはないかもしれないが、パネルの支柱の90%が新設計だというのだ。

 全長は30mm伸ばされた。幅も30mm広い。車高は5mmアップ。前後に長く幅広である。明らかに車格感が増しているのだ。エクステリアの構成部材では、フロントガラスを支えるAピラーとリアガラスの支えであるCピラーだけが流用であり、その他はすべて新設計だという。エクステリアだけを考えればフルモデルチェンジと言えなくもない。

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