新時代のマネー戦略

「節約」か「投資」か お金を増やしたい時、貯まる人が選ぶのはどっち? (2/3ページ)

カクワーズ
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 貯まらない人で高い項目は「節約」や「収入アップ」。つまり、注目しているのは金額そのものです。これに対し、貯まる人が着目しているのは、投資で「お金を増やすこと」や、「確実に貯まる仕組みをつくること」。家計全体を見て、お金をどう動かしていくかを考えています。

 もちろん、節約や収入アップは、即効性があり、家計を見直す上で重要です。ただ、表面上の金額だけを追いかけてしまうと、無理なダイエットと同じで、結局続かなかったり、リバウンドしたりする結果に。短期的な効果は出せても、持続可能でなければ資産は増やせません。

 その点、貯まる人が重視しているのはお金の「動かし方」であり、いわば、家計の体質そのものを変えること。ここが、大きな差です。貯蓄は継続が大切。節約もしつつ、無理せず貯め続けられる家計を調整することが、将来的な貯蓄の差につながります。

貯まらない人は、「投資」を毛嫌い?

 しかしなぜ、貯まる人は「投資」を重視し、貯まらない人はしないのか。

 使えるお金を1000円増やしたいなら、投資で稼ぐより、節約で浮かせるほうが手っ取り早くて確実です。むしろ、貯まる人こそ、「投資より節約」を支持しそうです。

 残念ながら、貯まる人が「投資」に比重を置く理由については、今回は調査していないため、明らかになっていません。しかし、貯まらない人が投資を重視しない理由については、取材やこれまでの調査を通じて感じていることが1つあります。

 それは、貯まらない人は投資について、ネガティブな先入観を持ちがちだということ。「投資には大金が必要」「元本保証がないからこわい」と、最初から選択肢にあげていないことが多いのです。 これが、貯まらない人の「投資」に対するデータの低さに表れているのではないか、と感じました。

投資へのネガティブな思い込みが、逆にリスクを招く

 今は、投資に大金を用意する必要はありません。ネット証券など一部の金融機関では、積み立てで投資信託などを買う形であれば、100円から設定できます。さらに、iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAのように、非課税で運用できるお得な制度もあります。

 リスクについても、「100かゼロ」のようなハイリスクなものばかりではありません。例えば、前述した積み立てでコツコツ投資信託を購入していく投資のスタイルは、初心者でも長く続けさえすれば、リスクを減らしながら十分に資産成長を見込める手法です。

 ですが、投資を頭から否定してしまうと、こうした情報は入ってきません。情報がないということは、選択肢が広がらないということです。

 実際、データではこのような結果も出ていました。

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