健康カフェ

(194)ソフトドリンクの甘くない話

 コンビニやスーパーにはありとあらゆる飲料が置かれ、その中から私たちは何かしらを選んで購入しています。

 先日、糖尿病の検査をしてほしいと50代後半の男性が受診しました。数年前に他院で糖尿病と診断されましたが、食事など生活習慣を見直し投薬なく良好な血糖値になったそうです。しかしここ1年以上通院せず、炭酸飲料などのジュースをたくさん飲むようになってしまいました。血液検査をしてみると、血糖値の平均値を示すHbA1cは16%を超える高値となっており、すぐに糖尿病の治療を開始すると同時にジュースはやめてもらうようにしました。

 ジュースのような糖分の入った液体をたくさん飲む生活を続けると、たいてい糖尿病になってしまいます。同じような食生活をして、40グラム(160キロカロリー)の糖分が入ったジュースを毎日1本飲むようになると、成人なら1年で6~7キロ体重が増えるといわれています。

 ジュースの飲み過ぎがよくないのは大人だけではありません。子供にも問題をもたらします。まずは虫歯です。これには飲料に含まれる糖分だけでなく、飲料の酸度も大きく影響します。食事と食事の間や寝る前に頻繁に飲むことには特に注意が必要です。子供の肥満も世界のさまざまな場所で問題となっていますが、ジュース類の摂取はそこに大きく影響していると考えられています。

 近年たくさん飲まれるようになったものにエナジードリンクがあります。主な購買層は若者であり、子供でも買えるようになっています。エナジードリンクの多くは糖分だけでなくカフェインも含んでいます。カフェインは少量であれば通常あまり問題とはなりませんが、長期間多量に摂(と)り続けると不安や落ち着きのなさ、頭痛といった不調を引き起こします。

 世界のいくつかの国や地域ではこういった加糖飲料やエナジードリンクが子供の口に入らないようさまざまな対策が取られるようになっています。子供の健康を守ることが大人の務めであるという気概の表れでもあるのでしょう。

(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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