クルマ三昧

人間の感覚に訴えかける“情報提供音” 革新的な新型「ノート」のサウンド開発 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 感情を刺激する電子音…ゲームとの親和性

 日産の新型コンパクトカー「ノート」は、日産の浮沈を左右する革新的なモデルになろうとしている。搭載されるパワーユニットは、伝家の宝刀「e-POWER」。直列3気筒のガソリンエンジンを搭載しているものの、それは直接の動力源とはならない。あくまで発電機としての機能にすぎず、エンジンが回転することでバッテリーに電力を溜め込み、その電力利用でモーターを駆動する。ゆえに走りそのものはEV(電気自動車)である。

 日産のEV戦略は、「リーフ」の代表されるように純粋なEVと、ノートや「キックス」に搭載されるe-POWERの2本の柱で進められる。

 そんな起死回生を担ったノートは実は、環境性能やプロパイロット搭載による安全性能だけではなく、クルマとして忘れてはならない快適性にもメスを入れているのが特徴だ。

 そのひとつが「情報提供音」の再構築である。聞き慣れない言葉だが、つまりは電子的作動音。シートベルト非装着の警告音や、半ドア警告音など、クルマには「ピンポン」「ブー」などさまざまな電子音が響く。危険を知らせたり、運転をサポートしたりするあのサウンドだ。後退時の「ピーピーピー」も、情報提供音である。

 日産のこれまでの情報提供音は、100種類ほどに増えてしまっていたという。それを一旦整理し、よりユーザーに正しく明確に伝わるように整えたというのだ。サウンドの開発には、バンダイナムコ研究所のサウンドクリエーターの力を借りたという。電子音で感情を刺激するという点では、ゲームの世界と親和性がある。

 日産によると、情報提供音の役割は、単純な情報提供だけではなく、エモーショナル(感情的)な領域に広がりつつあるという。まさにゲームクリエーターの得意分野であろう。

 携帯通信機能が、ダイヤル式電話のベルやポケベルのような無機質なブザーから、音楽を奏でるスマートフォンに移り変わった。ベルが鳴り響き、注意喚起だけが目的だった駅のホームですら、各駅のイメージにそったメロディーが流れるようになった。クルマの情報提供音がエモーショナルになっても不思議ではない。

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