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「手続きしないと大損に」意外と知らない定年前後にもらえるお金リスト (1/3ページ)

 定年前後に必要な手続きは、期限の決まっているものもあり、遅れると大きな損につながることも。必要な手続きは、大きく分けて「年金関係」「雇用保険」「健康保険」の3種類です。それぞれについてファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん、税理士の福岡武彦さんが解説してくれます--。

 ※本稿は、福岡 武彦、長尾 義弘『定年の教科書 お金 健康 生きがい』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。

 【年金編】60歳で定年リタイヤの場合

 60歳で定年退職をした場合、約8割の方が再雇用または再就職をして働いています。しかし、約2割の方は、そのままリタイヤ、または独立・開業などの自営業の道に進んでいます。

 まず、60歳で定年退職をして、会社で働かない(厚生年金に加入しない)ときには、どんな手続きが必要なのかを解説します。

 国民年金の任意加入で年金額アップを狙う

 国民年金は原則、20歳から60歳まで40年間の支払いが義務づけられています。10年以上保険料を納めれば年金の受給資格を得られます。40年間納めると、満額支給で78万1700円(2020年4月)です。

 大学時代などは国民年金の特例制度があるので、支払っていないケースが多いのではないでしょうか。ですので、40年間の満額という人はかなり少ないと思います。

 60歳を過ぎても40年間の満額に達していない場合には、国民年金に任意加入をすることができます。任意加入によって、年金受給額を増やせるのです。国民年金の保険料は、半分、国が負担しているお得な制度です。ぜひ利用してはいかがでしょうか。

 国民年金の保険料は、月額1万6540円(2020年度)です。5年分の総額は、99万2400円です。すると、65歳からの受取額は、年額9万7713円アップします。

 65歳から75歳の10年での増額総額は、約97万7000円です。したがって、約10年でほぼ支払った分を取り返せる感じになります。75歳を超えて長生きすれば、それ以降はどんどん得をしていくわけです。年金を増額するには、とても効率がいい方法です。

 また、60歳以降、フリーランスや自営業などで働いていて所得がある場合には、非常に有利になります。なぜなら、国民年金の掛金が全額控除になるからです。大きな節税になる点も魅力です。

 おまけに付加年金をつけることができるので、さらにお得感がアップします。付加年金とは国民年金に上乗せできる制度です。保険料は月額400円ですが、2年で元が取れてしまいます。

 国民年金基金でさらに受給金額アップ

 さらに得な制度があります。それは国民年金基金です。国民年金基金は国民年金の2階建て部分に当たります。会社員などの厚生年金部分に相当するといっていいでしょう。国民年金基金の加入条件は第1号被保険者であることです。60歳以降は、国民年金の任意加入が条件になります。

 国民年金に任意加入をする人には、国民年金基金への加入をお勧めします。掛金の上限は6万8000円です。終身年金と確定年金がありますが、長寿があたりまえの時代ですので、一口目は終身型ですが、二口目以降も終身型を選ぶのがいいでしょう。

 大きなメリットは、掛金の全額が所得控除になること、そして年金額が増えることです。

 損益分岐点は、約19年(約84歳)ですが、それ以降は、どんどん得になります。

 とくにフリーランスや自営業などで働いている人には、掛金の全額が控除になるのでメリットが大きいといえます。節税の意味でも大きく、これを利用することによって損益分岐点も下がります。

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