たばこと健康

喫煙は血液の酸素運搬を阻害、持久力低下し動脈硬化の一因 (1/2ページ)

 「ニコチン、タール、一酸化炭素(CO)」をたばこの3大有害物質という。今回は喫煙とCOの関連について述べたい。

 人体は、肺で空気中の酸素を取り入れ、体内から運ばれてきた二酸化炭素と交換する。酸素は肺胞で血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンと結合し、血流に乗って身体の各部に運ばれ細胞に供給される。酸素の供給が阻害されると、人体は正常に機能せず、最悪の場合は死に至ることになる。

 酸素と結合したヘモグロビンを「酸化ヘモグロビン」、酸素を放出したヘモグロビンを「還元ヘモグロビン」という。動脈を流れる全ヘモグロビンに占める酸化ヘモグロビンの割合を「動脈血酸素飽和度(SPO2)」といい、呼吸機能の指標として利用されている。

 健康な人の安静時のSPO2正常値は96%以上で、90%を下回ると、酸素吸入などの医療的処置が必要とされる。SPO2は写真のように、パルスオキシメーターを使用することで、人体に苦痛を与えることなくリアルタイムで測定できる。

 COは無色、無臭、無刺激の気体で、炭素を含む物質が燃焼することで発生する。当然、たばこを吸うと、たばこの燃焼に伴って発生したCOも吸い込むことになる。COはヘモグロビンとの結合力が酸素の200倍以上という厄介な物質で、血液の酸素運搬を阻害する。

 COの環境基準は表に示すように連続24時間で10ppm、連続8時間では20ppmとされている。空気中のCO濃度が高まると、表に示すように頭痛、吐き気、めまいなどの症状が表れ、死に至ることもある。

 禁煙外来では、呼気に含まれるCO濃度を測定することになっている。日本禁煙学会の昨年5月の資料によると、1日1箱のたばこを吸う人の呼気CO濃度は20~25ppm程度の値を示すことが知られている。喫煙によるCO摂取で死亡することはないが、COはヘモグロビンによる酸素運搬を阻害し、持久力低下などをもたらすほか、動脈硬化の一因にもなるという。

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