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ワクチン接種加速へ知恵 各国が創意工夫、義務化に戸惑いも

 新型コロナウイルス感染収束の切り札とされるワクチン接種を加速させようと、各国が推進策に知恵を絞っている。接種すれば公共施設が利用できるなどの優遇策が主流になりそうで、日本も一部自治体が買い物割引で経済活性化を狙う。一方で罰則を設ける国も登場し、事実上の“ワクチン義務化”に戸惑いの声も上がる。

 各国が推進策に力を入れるのは、人口の一定数以上が免疫を持つことで、感染者が出ても他の人への感染が減って流行しなくなる「集団免疫」を獲得する狙いがある。日本政府も接種率向上へ各自治体に創意工夫を促している。

 世界最速のペースで接種が進むイスラエルでは、2月21日から全2回接種を終えた人に証明書を発行する制度が始まった。提示すれば劇場やジム、宗教施設など、感染リスクが高いとされる場所が利用できる。

 一方で「接種しないと生活が不便になる。結局打たざるを得ない」(23歳の男性配達員)と、こうした制度が接種強要につながるとの声も。

 日本国内では、神奈川県横須賀市が集団接種会場に指定した百貨店で、接種済みの証明書を提示すれば割引される仕組みを検討。接種率向上とコロナ禍で落ち込んだ地域経済活性化の一石二鳥を狙う。埼玉県宮代町は、接種した町民に1回につき1000円分の商品券を配る方針だ。

 感染状況が東南アジアで最悪のインドネシアは逆の対応を取る。2月10日付の大統領令で、ワクチン接種対象者が拒否した場合の行政罰として罰金を盛り込んだ。

 世界最多の感染者を出している米国では、企業が従業員の接種を後押し。ファストフードのマクドナルドは直営店の従業員が接種を受ける場合、4時間を有給とすることを決めた。

 アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビでは、ワクチンを接種していないと警察施設などの訪問時に陰性証明書を提示する必要があり、接種済みの人は免除される。日本人駐在員(46)は「義務化の流れを感じる」と語った。(共同)

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