ちなみに、就職試験で多用されるSPI(大きくは能力検査と性格検査に分かれる)の能力検査については、こう説明されている。
能力検査では、職種の違いを越えて共通して要求される「知的能力」を測定しています。具体的には、課題に対して合理的に思考し、目的を定めそれに沿って行動し、効果的・能率的に事態を処理していくような、実際の仕事場面で求められるような能力です。
言い換えれば、複雑なことを整理したり判断したりする能力、新しいことを学んだり持っている知識を応用したりする能力ともいえるでしょう。こうした能力は、企業で仕事をする上で必要な力です。
(中略)
能力検査の問題は、「言語分野」と「非言語分野」の2種類があります。言語分野では、「言葉の意味や話の要旨を的確に捉えて理解できるかどうか」、非言語分野では、「数的な処理ができるか」「論理的思考力があるかどうか」を測定しています。
企業によって、能力検査で「構造的把握力」や「英語」の問題が出題される場合もあります。
(以下略)
出典:リクルートマネジメントソリューションズ/就職準備応援サイト「SPIの能力検査とは?」
OSの性能がパフォーマンスのカギを握る
学力(学歴)は「素早い切り替え」「持続的な集中力」「適切な時間の使い方」の結果であり、子どもが「受験という土俵で、自己を成長させる力をどれほど向上させることができたか」のほうが、将来に亘って活きてくるという点で、より本質的なところである。
コンピュータの類にたとえると、多種多様なアプリ(知識や解法)をいくらインストールしても、OSの性能(基本的な行動様式)が劣っていては、パフォーマンスの限界が早くきてしまうということだ。
同時に、子どもごとに出発点の高さは違うため、節目ごとの到達点の高さにこだわるのではなく、どの地点から出発してどの地点まで到達したかという高低差を大事にしたい。中・高受験時にその仰角が大きければ、その後もその勾配を維持して成長していける可能性は高い。
なぜ受験させるのか? 子どもの好奇心、興味・嗜好を棚卸する
多くの家庭で、高偏差値校への合格が目的化してしまっている。なんのために受験させるのか? それは、受験という土俵で、子どもが自律的に自己成長力を高め、自立した社会人、稼げる社会人、社会に貢献できる社会人…になってもらうためである。
ならば、いまの受験勉強のスタイルが、子どもの自己成長力の向上に資するものになっているのかどうか、今一度吟味したいところだ。
与えられたことだけやっている、言われたことしかやらない、選択肢から選ぶことはできても新たな選択肢を調べようとしない…という状態に陥っているならば、親がこだわるポイントを見直したほうがよいだろう。そのためには、子どもが知りたがっていることは何か、やってみたいと思っていることは何か、飽きずに取り組めそうなことは何か…を棚卸して、そこからOSのブラッシュアップに繋げることを考えてみてはどうだろうか。
私見ではあるが、塾に通わせるのは、算・国は小4から、理・社は小5からで遅くはない。それまでは、知識・解法を詰め込むような学習はさせず、切り替え力と集中力を養うことに力点を置いたほうがいい(方法論はネット上に溢れている)。
最後になるが、マンガ『黒子のバスケ』に登場するポイントゲッター・青峰大輝がいいことを言っている。筆者もまったくの同感であるし、そうであってほしい。が、そのためには、適正な努力でなければならない。
きっとチャンスってのは誰にでもくる
努力してる奴 してない奴 どんな奴でも
けど それを掴むのはやっぱ
努力してる奴であるべきだと思う
【受験指導の現場から】は、吉田克己さんが日々受験を志す生徒に接している現場実感に照らし、教育に関する様々な情報をお届けする連載コラムです。受験生予備軍をもつ家庭を応援します。更新は原則第1水曜日。アーカイブはこちら