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携帯6台用意した人も…大阪市、高齢者接種予約スタート

 85歳以上の高齢者に対する新型コロナウイルスワクチンの集団接種予約が17日、大阪市で始まった。目立った混乱はなかったが、予約を受け付けるコールセンターは電話回線が混み合い、不通が続いた。

 市内の65歳以上の高齢者は西日本の自治体で最多の約71万人。17日に予約受け付けが始まった85歳以上に限っても10万人を超える。市によると、市内24区の集団接種会場で24日から1週間分の予約枠(約1万5千人分)はこの日午後6時45分までにすべて埋まった。集団接種を希望していて予約ができなかった対象者は、80~84歳も対象に加えた24日からの予約受け付けに回ることができるという。

 同市淀川区の松井富子さん(88)は、近所に住む孫(31)の協力を得て、スマートフォンなど携帯電話を計6台用意して臨んだ。

 午前9時の予約開始とともに電話をしたがつながらず、インターネットを試すとスムーズに予約できたという。松井さんは「ひとまず安心。早めに予約できたのは孫のおかげです」とほっとした様子だった。

 市では申し込み集中による混乱を避けるため、市の75歳以上について、年齢層ごとに3段階に予約開始時期をずらして対応。コールセンターを400回線まで増やして備えた。各区役所ではこの日、目立った混乱はなく、旭区役所の担当者は「最初に接種券を送り、続いてお知らせはがきを送るという二段階を踏んだ。手順を理解したり準備したりする時間があったので、直前に慌てる人が少なかったのでは」と話した。

 松井一郎市長は記者団に「予約システムの障害もなく、何とかスムーズにスタートできた」と評価。大阪市はこの日、かかりつけ医による個別接種の予約も開始しており、「必ず接種できるので慌てないでほしい」と呼びかけた。

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