教育・子育て

令和2年生まれは統計開始以来最少84万人 昨年出生率1.34 5年連続低下

 令和2年の女性1人が生涯に産む子供の推定人数「合計特殊出生率」は1・34で、前年より0・02ポイント下回り、5年連続で低下したことが4日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。2年に生まれた子供の数(出生数)は前年より2万4407人減少し、明治32年の統計開始以来最少の84万832人。2年連続で90万人を下回り、少子化に歯止めがかからない実態が改めて浮き彫りとなった。

 死亡数は137万2648人と11年ぶりに減少した。ただ、出生数から死亡数を引いた人口の自然減は53万1816人と過去最大の減少幅を記録し、人口減少が加速していることをうかがわせた。出生数が死亡数を上回ったのは沖縄だけだった。

 政府は昨年5月に閣議決定した少子化社会対策大綱で、若い世代が希望通りの数の子供を持てる「希望出生率1・8」を目標に掲げているが、実現は容易ではない。都道府県ごとの合計特殊出生率を高い順で見ると、沖縄1・86、次いで島根1・69、宮崎1・68となった。低い順では、東京1・13、北海道と宮城が1・21だった。

 出生数は第1次ベビーブームの昭和24年の269万6638人をピークに減少傾向が続いている。平成27年は5年ぶりに増加したが、28年には100万人を初めて割り、再び減少。令和元年は初めて90万人を割って86万5239人となり、「86万ショック」と呼ばれた。

 婚姻件数は元年は7年ぶりに増え「令和婚」の影響といわれたが、2年は52万5490組と前年比7万3517組の大幅減となり、戦後最少となった。平均初婚年齢は夫が31歳(0・2歳減)、妻が29・4歳(同)。離婚件数は19万3251組で前年より1万5245組減少した。

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