ヘルスケア

「コロナ災害級」で病床3500床確保へ 大阪府が目標

 大阪府は9日、医療関係者らで構成する新型コロナウイルス感染症対策協議会を開き、感染「第5波」に備えて新たな病床確保計画を示した。「災害級非常事態」を想定し、最大計3500床(重症500床、軽症・中等症3千床)を目標に設定。各病院を機能別に分類し、病床数の一定割合をコロナ用に充てるよう要請するとした。

 第4波では重症者が確保病床数を上回り、一部は中等症病床で治療を継続した。この経験を踏まえ、重症化リスクが高い中等症患者に対応する「中等症・重症一体型病院」の新設も提案。「軽症・中等症病院」と、人工心肺装置(ECMO)に対応できる「重症拠点病院」をあわせた3つで展開する方針を説明した。

 患者数に応じて重症病床を運用する目安としてフェーズ1~4に分類し、さらに深刻なフェーズとして「災害級非常事態」を設定。フェーズ1~3は病床数90~250床で、感染拡大時に患者数がそれぞれ運用する病床数の6~7割に達した場合、次のフェーズに移行する。フェーズ4の病床数は、第4波で一時的に確保した最大365床並みの350床とした。

 災害級非常事態に際し、重症拠点病院では一般病床の2・5%以上をコロナ病床とするよう要請する。

 一方、府はコロナの症状が改善した入院患者の一般病床への移行を支援する「転退院サポートセンター(仮称)」を新設する。病院間の転院調整を担い、病床運用を効率化する。

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