教育・子育て

小中の授業配分、学校に裁量 来年度特例校創設へ

 文部科学省は28日、小中学校で学年や教科ごとに定められた授業時間について、特例的に学校の裁量で配分を変えられる新制度を導入する考えを中央教育審議会の部会に示し、大筋で了承された。来年4月からの実施を目指す。学習指導に必要な授業時間として国が定めた「標準授業時数」を1教科あたり最大で1割減らし、その時間を重点的に学ばせたい別の教科に充てられる仕組みで、言語能力の育成や主権者教育など探究的な学習を強化する狙いがある。

 小中学校の授業時間は学年と教科ごとに国が設定。学習指導要領の内容を指導するのに必要な標準授業時数としてコマ数(1コマは小学校45分、中学校50分)で示しており、小学校の総授業時数は年850~1015コマ、中学校は年1015コマとなっている。

 新制度では、学校からの申請を受けて特例校を認定。特例校では年間の総授業時数を維持した上で、任意の教科で1割を上限に定められたコマ数を下回るカリキュラム編成を認める。新たに生じたコマ数は別の教科に上乗せできる。

 新制度で育成を目指すのは、言語能力や情報活用能力といった学習の基盤となる力▽伝統文化理解や主権者意識といった現代的な諸課題に対応した力-の2つ。例えば、言語能力の育成を目指す場合は、国語や英語の授業を手厚くするケースなどが想定される。

 教科横断的な授業が行われている総合的な学習の時間や、道徳や特別活動など標準授業時数が年35コマ以下の教科は対象外となる。一方、上乗せは全ての教科に配分できる。

 文科省は8月から特例校の募集を始め、来年4月からの実施を目指す。特例校にはカリキュラムの公表を求め、子供の学習状況や教員の働き方の変化などについて検証を進める。

 中教審部会では、委員らから大筋の合意を得たものの、「(コマ数が減った教科で子供たちの)考える時間を切り詰めないだろうか」という懸念が示されたほか、学校現場の負担感増に配慮し「導入期には教員を加配(増員)することも制度に加えてほしい」との注文が付いた。

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