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「ご本人が反省、当時は受け入れ」小山田氏番組でNHK一問一答

 ミュージシャンの小山田圭吾氏が学生時代の同級生らへのいじめを理由に東京五輪開会式での楽曲制作担当を辞任した問題で、NHKは21日、小山田氏がかかわり、放送を取りやめたEテレの教育番組「デザインあ」について、放送を開始した10年前に視聴者から問い合わせがあったことを明らかにした。

 放送を継続した以前の判断と今回の違いを問われ、正籬聡(まさがき・さとる)放送総局長は、東京五輪で共生社会の実現を目指していく方向性を示した上で、「そういう中で、今回そういう判断(放送中止)をした」などと説明した。

 小山田氏辞任、放送の取りやめに関するやりとりは次の通り。

     ◇

Q 開会式で作曲された小山田圭吾さんが辞任したが、NHKでも「デザインあ」や「JAPANGLE(ジャパングル)」にかかわっていた。今後の放送については?

A正籬放送総局長 差し替えたことについては、記事等が出ているが、まず事実確認をしまして、ご本人が過去の記事の内容を認めることなど一連の経緯を踏まえて総合的に判断した。特に、われわれ、この五輪パラ、多様性を認め合って共生社会を一歩進めていこうということをレガシーにできないかと、それを放送上も体現していけないかということをひとつの目標に掲げているので、そういう中で判断したということ。当面のことについては、時期は決まっていないけれども、当面は取りやめる。

Q 昨日と今日の放送予定の番組を替え、昨日時点で「デザインあ」の方は、HPの出演者から小山田さんの名前が消え、「JAPANGLE」の方は番組のウェブ自体が消えたが、放送をしないということか

A正籬放送総局長 完全に最終的にどうするか決めていないが、この状況で、番組については休止して取りやめているということ。すべての方針を決めているわけではないが、いま言った趣旨から当面の番組は見合わせている。例えばNHKforスクールなどで配信しているものについても見合わせる措置をとっている。

Q 「デザインあ」では2017年ごろに視聴者から今回のことが問い合わせであったという情報がある。これは事実か。そのときは継続したなら、その理由を

A正籬放送総局長 経緯はつまびらかではないが、私が責任をもって言える範囲で言うと、今回、いま言ったような理由で見合わせを決めたということです。

A担当者 2017年のネットに出回っている話でありますが、それは対応した事実はありまして、その方があげられたものですが、経緯としては、それより前に問い合わせがあったときに、事務所の関係の方から説明を受けて、ご本人が重々反省している、後悔しているなどの話を聞いて、記録があまり正確ではないところがあるが、正確にどのような説明がされたという詳細は分からないが、ご本人が反省していらっしゃるという話を聞かれたような状況で、当時はその説明を受け入れたと聞いております。

Q 当時と今回とで対応が変わった理由は?

A正籬放送総局長 今、この東京五輪パラで我々は多様性を認め合い、共生社会を実現していくということがひとつのレガシーになるのではないかと考え、放送もそういう方向に向かって具現化していく、そういったことを実現していきたいと考えている。そういう中で、今回そういう判断をしたということ。

Q 彼の作っている楽曲のテレビやラジオでの放送については何か方針は

A正籬放送総局長 番組については見合わせており、配信についても措置をとっている。

Q 番組ではなく、彼が作ったCDをラジオで流してはいけないとか、そういう方針はあるのか

A正籬放送総局長 どの楽曲があってCDになっているかは把握していない。

A担当者 今対応させていただいているのは、放送中のものについて対応しており、ご本人が作っている楽曲をいろんな番組でどうするかは今、明確には決めていない。状況に応じて判断していきたい。

Q HPで「デザインあ」の写真を消したり、ジャパングルのHPを消した措置はいつか

A担当者 放送の前の日、19日になります。

Q NHKforスクールの配信見合わせはいつからか

A担当者 19日の夜に放送について対応し、配信を止めるのは時間がかかるので、結果的に配信は20日に(見合わせに)なった。

Q 視聴者から問い合わせがあったのは2017年で、聞き取りも17年か

A担当者 番組は2011年にスタートしているが、その2011年に一度問い合わせがあった。関係者はその時にその時点で確認しており、2017年は当初問い合わせた文書で対応したものです。

 <いったん別の話題に移った後、やりとりは小山田さん辞任の件に戻った>

Q 小山田さんの件で確認だが、東京五輪パラは共生社会の実現を掲げていて、レガシーになり得る大会なのでそういう判断をしたとおっしゃっていたが、NHKとして五輪中継を放送するにあたってそういう人を起用するのはいかがなものかという理解で良いか

A正籬放送総局長 東京オリパラもそうですし、SDGsもそうだが、われわれが公共メディアとしてより良い社会を目指す一助になりたいという気持ちを持って日々の業務に取り組んでいる。ものの考え方や見方は、時代時代で変わってくるところもあるかもしれない。何かひとつのことでこうだからこうだということではなく、総合的な判断ですが、そういったことも判断材料のひとつになっているということです。過去の判断をそのまま全部踏襲するということではなくて、そのときそのときに一番、視聴者の方々の意見や全体を踏まえて適切な判断をしていくことが大切なんじゃないかなと思っている。

Q のぶみさんが辞任されたが、彼がかかわっている番組で変わったのか

A正籬放送総局長 のぶみさんのことが取りざたされているのは承知しており、いま事実関係を、どういう事実関係があるのかを確認中です。事実関係をしっかり調べた上で対応を考えたいと思います。

Q 判断はしていなくて、関連番組も特に変えていないということか

A正籬放送総局長 まず事実関係を把握するのが先だと思っていまして、その番組などの判断はしていません。

Q 2011年に視聴者の問い合わせがあって、そのときに放送を継続することになったと思うが、その時の対応、判断は適切だったと思うか

A正籬放送総局長 過去の対応がどうだったかは判断できないが、やはり今、視聴者の方々や時代、状況、われわれが多様性に力を入れていこうという中で判断したということです。過去にはそれぞれの判断があったかと思うが、そのことを良かった悪かったと今いうより、これから未来に向けて我々がより良い公共メディアとして社会の一定の役割を果たしていくためにどうすべきかを考えて判断したということだ。

Q 確認だが、2011年に問い合わせがあり、局として小山田さんの関係者に聞いたのか。局が小山田さんに直接確認したのか。

A担当者 2011年に番組が立ち上がったのが4月で、その年に視聴者から問い合わせあった。事務所の関係者の方から、お話を伺ったということです。

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