試乗スケッチ

「魂を売った?」 賛否が分かれた新型「シボレー・コルベット」の狙いとは (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 アメリカが誇るマッスルカーの雄、新型「シボレー・コルベット」(C8型)が日本初上陸を果たした。米デトロイトショーでステージアップされたのが2019年のこと。煌めくスポットライトを浴び、期待が渦巻くなかでのワールドプレミア。あれから2年半が過ぎたいま、待望の1号車がついに日本にやってきたのだ。待ち焦がれたファンも多いに違いない。

 デトロイトショーで落胆の声も

 もっとも、デトロイトショーで華やかにデビューした新型コルベットに対しての評価は様々。決して満場一致での祝福ではなかった。というのも、C1型からC7型までのこれまでのコルベットは、全てフロントに大排気量エンジンを搭載し、太い後輪を駆動させるスタイルを踏襲してきた。典型的なロングノーズ・ショートデッキスタイルがコルベットのアイデンティティである。その一途な頑固さがコルベットブランドを輝かせてきたのだと思う。

 だが新型は、パワーユニットをミッドシップに搭載。いわゆる“ラテンバイオレンス”系のフェラーリやランボルギーニといった、典型的なスーパーカースタイルになったのだ。大排気量エンジンを積む必要がなくなったノーズは低く短くなり、エンジンを積むことになったリアデッキは長くなった。落胆の理由はそれである。

 デトロイトショーのその場にいた筆者も同様に落胆のため息をついた。外観から見る限り、これまで頑固一徹に守り通してきた伝統的なコルベットスタイルは影を潜(ひそ)めた。宗旨替え。「魂を売ったのだ」と、一抹の寂しさを感じたのである。

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