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「シン・エヴァンゲリオン劇場版」早くも配信 コロナ禍で海外へと

 100億円を超える興行成績を記録した人気アニメーション映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(庵野秀明総監督)が、13日から米動画配信サービス大手、アマゾン・プライム・ビデオで240以上の国・地域に独占配信される。

 映画館での上映が7月に終わったばかりで配信されるのは異例の早さだ。

 エヴァンゲリオンを手がける制作会社、カラーの緒方智幸副社長は「今回は、海外の映画館で公開する代わりに配信を選んだ」と明かす。コロナ禍でのため、海外の映画館との協議がままならず、「現在、海外に映画を届けるには配信が最善と判断した」(緒方さん)という。

 一方、アマゾン・プライム・ビデオの児玉隆志・ジャパン・コンテンツ事業本部長は「劇場用アニメ映画をテレビ放送や映像商品化の前に配信させていただくのは、これが初めて」と語り、アマゾン側にとっても異例の取り組みだと説明する。

 両社は1年ほど前から協議。児玉さんは「コロナ禍で新作映画の数が減るということは、われわれが配信できるコンテンツが減るということ。映画の確保に懸命でした」と振り返る。

 カラーは複数の動画配信サービスを検討したが、アマゾン・プライム・ビデオがインターネット通販大手アマゾンのサービスであることが決め手になった。

 「映像だけではなく、関連商品も世界に届けたい。その場合、通販大手のアマゾンのこそ最も強い導線」と緒方さん。

 そうした総合力ゆえに、すでに関連商品が多数発売されている既成のアニメ作品を配信することのほうが、自社でオリジナル作品を制作することよりアマゾンのビジネスモデルには適しているともいえる。児玉さんも「今後もエヴァンゲリオンのような強力な既成の作品を集めることに力を入れる」と話している。

 また、アマゾン・プライム・ビデオは、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の制作に取り組む総監督の庵野さんに4年間密着したNHKのドキュメンタリー番組「さようなら全てのエヴァンゲリオン~庵野秀明の1214日~」も同時に配信する。

 いずれも、アマゾンの有料会員は無料で視聴できる。

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