ヘルスケア

大阪府医師会、重症化なら「カクテル療法」 自宅療養者の診療指針に明記へ

 大阪府医師会が新型コロナウイルスの自宅療養者を診療する医師向けに作成する指針(ガイドライン)に、重症化を防ぐため発症7日以内の実施が必要とされる「抗体カクテル療法」に移行すべき患者を速やかに判断、入院させることを明記することが23日、関係者への取材で分かった。早期から感染者の重症化を防ぐ府の方針に足並みをそろえた。

 同医師会は府と連携し、約100の医療機関による往診体制を構築。自宅療養者にはまずオンライン診療で往診の必要性を判断のうえ、対応可能な医師らを派遣する。今月中にも運用を始める予定で、往診に当たる医師は指針をもとに入院の必要性などを判断する。

 府は20日から、1泊2日の短期入院で抗体カクテル療法を実施し、改善した患者はホテルなどの宿泊療養施設に移す仕組みを開始。26日からは宿泊療養施設での投与も始める。同療法の実施態勢が整うのに合わせ、必要な患者は積極的に移行させる考えだ。

 指針では、自宅療養者の生活環境や精神面に配慮して丁寧に接することや、必要に応じた薬の処方など、対応のポイントを改めて整理。新型コロナの感染者は急激に症状が進行することがあるため、可能な限り血中酸素飽和度の測定を推奨するとした。

 府内の自宅療養者は23日時点で約1万4194人に上っており、府医師会は近く、会員の開業医らに指針を配布する。

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