教育・子育て

「東大に合格できたのはゲームのおかげ」 我慢させないほうが勉強に向かう (1/3ページ)

 「子どもがゲームをやりすぎる」と悩む親は多い。しかし東京大学大学院情報学環の藤本徹准教授は「ゲームが勉強の邪魔になると決めつけないほうがいい。子どもはゲームを入り口にさまざまな能力を身に付ける。活かし方によっては勉強にもプラスになる」という。それでは東大生はゲームとどう付き合ってきたのか。現役ゲーマー東大生4人に聞いた--。(聞き手・構成=加藤紀子)

親が決めた時間制限を守れる子はいない

 --親が一番困っているのは、子どもがゲームをやりすぎることです。「1日1時間まで」といったルールを設けても守られず、親子げんかになるケースが後を絶ちません。皆さんはどうでしたか?

 【教養学部2年生 中村介さん(以下、中村)】僕も小学生時代は1日1時間というルールを設けられていたのですが、楽しいので守れるはずもなく……。母の様子をうかがって、あとどれくらいできるのかなって考えながら、ルールを破っていく毎日でした。

 【修士課程1年生 小山このかさん(以下、小山)】私も小学生の頃はディズニーゲームズっていうオンラインゲームのレベルアップに夢中で、親が決めた「夜8時まで」って約束が守れませんでした。けんかになりパソコンを取り上げられたことがあります。私はそれが不服で、勉強を一切しないというストライキをしていました。

 【修士課程2年生 高友康さん(以下、高)】僕もまったく約束を守らないので、怒った母はゲーム機を分解して隠したりしていました(苦笑)。コンセントアダプターはトイレの上の棚、本体は洋服ダンスの中とか、バラバラにされて。

 だけど、だいたい同じ場所に隠すから、こっちもわかってきてしまって。探し出すのもゲームみたいで楽しかったです。全部見つけ出してまたやるという繰り返しでした。

 --東大生の皆さんも約束を守れずに、親御さんを困らせていたんですね。

 【高】ゲームをやっている時は集中しているので、時間を意識できないです。

 そもそも夢中になれるものに夢中になっていて何が悪いのかって思っていました。「目が悪くなる」って言われても、メガネかければいいし、「頭悪くなる」って言うのも、雰囲気だけで言っているように感じて。親の理屈には説得力を感じなかったです。

ゲームは我慢させないほうが勉強に向かう

 --では、皆さんは、どうやってゲームの時間と折り合いをつけ、勉強に励むことができたのですか?

 【小山】小学生、中学生の頃はなかなかできなかったのですが、高校に入ってからはさすがに勉強しないといけないって思うようになりました。そこで、自分で勉強部屋にはゲームを持ち込まないというルールを決めました。

 ゲームは何時間までとは決めずに、好きなだけやります。でも、寝る前に「今日はどのくらいやったかな」ってふり返って、やりすぎたと思ったら、自分で調整するようにしました。

 【教養学部1年・岡本準一さん(以下、岡本)】僕もゲームをする場所は決まっていました。もともと僕の家庭では、食事のときは食事に集中、寝るのは寝室、勉強は塾の自習室、ゲームは父の部屋という具合に、場所ごとにやることがはっきり区切られていたんです。場所によって気持ちが切り替わるので、ゲームをやりすぎるということはありませんでした。

 【中村】僕は、とにかくゲームを全力で楽しみたかったので、そのために宿題とかやるべきことを全部片づけてからやるようにしていました。

 ゲームをやっているときに「まだ宿題をやってないな」と思うと、心の底から楽しむことができないので。先に宿題を終わらせてからゲームをするようになったら、学業的なことも崩壊せずにできるようになりました。

 【高】わかる。どうせ遊ぶなら、集中して全力で遊んだほうが満足して勉強をする気になると思います。僕は普段、プロジェクターで映し出して3mの大画面にして、スピーカーも使って、ゲームの世界に没入して遊んでいます。

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