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「あわてて動くと損をする」非課税期間の終わったつみたてNISAはいつ売ればいいか (1/2ページ)

 「つみたてNISA」の最大のメリットは20年の非課税期間だ。ただ、非課税期間が終わった後はどうしたらいいのか。元銀行員で資産運用YouTuberの小林亮平さんは「売り時は積み立てを始めた年齢によって異なる。まだ働き盛りであれば、そのまま運用を続けたほうがいい」という--。

 ※本稿は、小林亮平『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる資産形成1年生』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

 ■20年の非課税期間が終わったら自動で課税口座へ

 つみたてNISAは積立をした年から約20年の非課税期間が終了するまでは、どのタイミングで売却しても、利益に税金がかかりません。

 また、つみたてNISAに限らずすべてのNISA口座は、必ずしも非課税期間が終わるまでに売却する必要はなく、非課税期間の終了時に保有していた商品は自動で課税口座に移ります。

 たとえば、ある年につみたてNISA口座で投資信託を40万円積立したとして、20年後に100万円に増えたとすると、運用していた投資信託は非課税期間の終了時点でつみたてNISA口座から課税口座に移りますが、その際の価格(時価)が新しい取得価格になります。

 つまり、課税口座に移る際に40万円で購入した投資信託は100万円で購入したものとなるので、非課税期間で増えた60万円には税金がかかりません。

 ■税金がかかるのは20年後以降に得た利益分

 このように、つみたてNISA口座から課税口座に移ったとしても、つみたてNISA口座の中で値上がりした分については、税金がかからない仕組みになっています。

 ただし、課税口座に移った後に増えた利益については税金がかかるため、仮に新しい取得価格が100万円だとして、課税口座に移った後に120万円まで値上がりしたところで売却すると、120万円から100万円を差し引いた20万円には課税されます。

 ちなみに、非課税期間が終わる時に値下がりしていると、やはりその際の価格が新しい取得価格になってしまいます。

 ただ、つみたてNISA口座においては20年間じっくりと運用していれば、株価の成長や複利効果によって、暴落が起きてもおそらくはプラスになっているはずなので、そこまで心配しなくてもいいでしょう。

 このように、つみたてNISA口座で非課税期間が終了しても、課税口座に移ってそのまま運用を続けられるという前提を踏まえて、年齢別の出口戦略を考えてみます。

 ■20代で始めた人は20年後もそのまま運用がおすすめ

 各年代に合わせたつみたてNISAの出口戦略ですが、まずは20代で始めたケースから見ていきます。

 たとえば今年2021年に24歳の方が積立した分は、約20年後の43歳で非課税期間は終了します。また、2022年の25歳の時に積立した分は、44歳で非課税期間が終了するので、毎年積立を続けていると、非課税期間の終了は1年ずつズレていくことが分かります。

 非課税期間の終了が始まる43歳は、会社員の方だとバリバリ働いて収入もそれなりに上がっている年齢なので、つみたてNISA口座で運用していた資金をすぐに使う予定がなければ、課税口座に移った後もそのまま運用を続けるといいでしょう。

 その上で、子どもの教育資金や住宅購入資金など、家族のライフイベントで今後必要になった分だけ都度売却するか、60歳が近づいたら少しずつ売却して老後の生活費に充てるのがおすすめと言えます。

 もし万が一、20年後に大暴落が起きて含み損が出てしまったとしても、慌てる必要はありません。先ほどお話ししたように、つみたてNISAの非課税期間は1年ずつズレるので、その後に非課税期間が終了する分は運用を続けておいて相場の回復を待つのが得策と言えるでしょう。

 ■60歳超になったらすぐに売却して老後資金に

 ちなみに、43歳で新たに積立をした分は62歳で非課税期間が終了するので、その分は課税口座に移った後にすぐ売却して老後資金に充てるのがベターかと思います。

 なぜ課税口座へ移管後にすぐ売却するのがいいかというと、つみたてNISA口座では現状、2021年に積立した分だけ売るなど、保有する年の指定は不可で、売却する口数(数量)などの指定しかできないからです。

 そのため、つみたてNISAにて年単位で積立した分をまとめて売りたいなら、毎年、課税口座に移った分から都度売却すればOKです。

 まとめると、つみたてNISAを20代で始めた人なら、非課税期間の終了は40歳程度から始まるので、課税口座に移管した後も運用を継続することをまず考えてみるといいでしょう。

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