米食品医薬品局(FDA)は29日、5~11歳の子供に対し、ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンの接種を許可した。疾病対策センター(CDC)が推奨すれば接種開始となる。米メディアは11月初旬にも始まると伝えた。
米国で、この年代の人口は約2800万人。FDA幹部は「保護者や学校関係者、子供たちは待ち望んでいたと思う。接種が始まれば、社会の正常化に近づいたと感じられるのではないか」とコメントした。
5~11歳の場合、現在12歳以上で使われている量の3分の1を、3週間間隔で2回接種する。ファイザーの臨床試験では少ない用量でも16~25歳と同等の免疫反応を起こし、発症を90・7%抑制できたとしている。
FDAは外部有識者委員会での議論を経て、ファイザーの主張を追認。安全性についても、約3千人の臨床試験で深刻な問題は見られなかったとした。若年層を中心に、心臓の炎症がまれに起きるとの懸念もあり、調査を続ける意向だ。(共同)