ヘルスケア

国配布の検査キット回収 偽陽性率高まる可能性

 厚生労働省は8日、化学メーカー「デンカ」(東京)製造の新型コロナウイルス抗原検査キット130万個が自主回収対象になったと発表した。うち約120万個は、国の事業で医療機関や高齢者施設に配布したものだった。使用部材の不良で、製造後時間が経過すると偽陽性率が高まる可能性があるため。配布先から苦情が相次ぎ同社が原因を調べていた。

 厚労省によると、製品は「クイックナビ COVID19Ag」。同社鏡田工場(新潟県五泉市)から昨年12月に出荷された。使用期限は1年。仮に偽陽性となってもその後PCR検査などを経るため、健康被害が生じる可能性は低いという。

 昨年始めた厚労省の配布事業は全体で約780万個を配る予定で、うちデンカ製は約480万個。同社は厚労省の配布先リストに基づき交換などの対応をする。新潟県は今後、医薬品医療機器法に基づき、鏡田工場に立ち入り検査をする方針。

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