18増23減法案は、区割り改定法案の「対案」と位置づけられた。そのため、18増23減法案を参院で可決し衆院に送っても、すでに区割り改定法案を可決している衆院では、同一会期中に同一案件を同一院では審議しない「一事不再議の原則」により、審議できない。成立見込みのない「無理筋」法案だった。
そんな法案を、野党は強引に区割り改定法案とともに参院の政治倫理・選挙制度特別委員会に付託した。結局は混乱したまま審議入りせず、「恐怖のシナリオ」も闇に消えた。
衆院主導による参院の選挙制度見直しについて、与党内にも「そんなバカなことはできないし、しない。絵空事だ」と否定的な見方があった。野党側も、区割り改定法案を早く成立させるための「揺さぶり材料」と見ていた。
ただ、衆院は現在、自民、公明両党が3分の2以上の議席を占める。参院で法案を否決しても、衆院で3分の2以上の賛成により成立させることが可能だ。自民党の参院幹部は同時審議を主張していた野党幹部に、こう耳打ちした。
「いま衆院は与党が3分の2をもっている。しかも自民党の衆院側には一院制論者が多くいることもお忘れなく…」
(大谷次郎/SANKEI EXPRESS)