症状改善、治療に協力
ジネスト氏は昨年2月、東京医療センターを訪問。半年間寝たきりで全く話ができず、手足の関節が曲がったままになっていた80代の女性の介護を始めると、女性は自分で手足を伸ばし、1時間後には「ありがとう」と言った。
口の中の炎症で食事ができなかった80代の認知症の女性は、看護師に暴力をふるい、薬を塗ることができなかった。しかし優しく話しかけるなどするうちに口を開けて薬を塗らせてくれた。次からは自分で薬を塗り始め、1週間後には一人で食事ができた。
東京医療センターがこの手法を取り入れたのは、別の疾患で入院し、何の治療を受けているのか理解できない認知症患者が増えたため。本田美和子医師は「優しさを伝える技術はだれでも学ぶことができる」と話す。手間がかかりそうだが「患者が協力してくれるようになるので、結果的に短時間で仕事を終えることができる。看護師らのやりがいにもつながる」。フランスでは接客業に取り入れる動きもあるという。