フジテレビ系のドラマ「ラストシンデレラ」で主人公の篠原涼子さんが座ってビールを飲んでいた「ハウソファー」(6万8000円)。長さ1.5メートル、奥行き72.5センチ、高さ72センチで、男性が座っても余裕のゆったりした座り心地が魅力だ【拡大】
京都市出身の山本氏は、東京のインテリア系商品の販売店で店長を務めていたが、事業部の閉鎖を機に関西に戻り、この制作会社で働いていた。共にネット技術に明るく、インテリアに関する知識と興味は人一倍。というわけで2人は独立。マーケティング担当の同僚を加えた3人で2008年5月、「フレーバー」を立ち上げ、おしゃれ家具のネット販売を始めた。
「当初はネット販売のみということで、家具を卸してくれるメーカーがなく、全国200~300カ所を交渉で回りました」(山本氏)と苦労の連続だったが、徐々に顧客の支持を集め、業績もアップ。いまではこの店舗の2階が商品の撮影スタジオ、3階がオフィスという規模に。スタッフも24人に増えた。
とはいえ、やはり「ブランドの認知度を高めるには、実店舗が必要」(山本氏)と判断。このお店を開業した。
ストーリー紡いで
お店のコンセプトは「商品のストーリーを伝える」。「お客様には、各商品が生まれるに至った過程や、生まれた国・地域の文化や歴史、そして家具職人さんの各商品に対する思いなどを可能な限りご説明します」と中村氏。「ご家族で使う家具ですから、そうした商品のバックグラウンドをご理解いただいた上で、豊かな気持ちでストーリーを紡いでもらいたいんです」