師匠の指導を受け、才能が一気に開花していく。「山田さんは高校の制服を着て、通ってきました。非常に勘のいい子で、どんどん上達していった」と、一噌さんは語る。
高校卒業を前に山田さんは決心した。「笛吹きとして生きていこう」。文化学院(東京)在学中、バリ島を訪れた。伝統音楽や循環呼吸法などを学んだ。帰国後、和太鼓や三味線などの邦楽奏者とユニットを組み、活動の幅を広げていく。イタリア、ハンガリー、ブルガリア、ポーランドなどで公演。3年前には若手邦楽奏者で構成するAUNJクラシック・オーケストラの一員としてフランスの世界遺産、モン・サン=ミシェルで公演を果たした。
「神秘的で、神聖な修道院。訪れた瞬間、涙があふれてきました」
今月(11月)20日からカナダ公演に出かける。世界を舞台に活躍しているが、地元の月見の会や元銭湯を会場にしたコンサートにも出演している。
「はい。習志野は、わたしを育ててくれた大切な街ですから」(塩塚保/SANKEI EXPRESS)