万が一、デートレイプの被害者になったら、「はつ実のように向き合ってほしいという気持ちです」と語った。一方、柳楽は「事件の当事者ではないから表現に迷いがあった。場面、場面で監督や吉倉さんに相談し、加害者の気持ちはどうだったのだろうかと確認し合いましたね」と振り返った。
弁護士然とした恵子がデリケートな話を複雑にし、気持ちの整理がつかない2人を苦しめたという見方もあるが、「はつ実も好奇心旺盛な時期だから、女親が心配するのはよく分かります」と吉倉は前向きにとらえた。柳楽は「自分も檻に入った窮屈な状況。今、23歳。役者が通る道なのかな」とポツリ。納得のいく演技ができていないという自分を隆太郎の葛藤に重ねた。公開中。(文:高橋天地(かたくに)/撮影:野村成次/SANKEI EXPRESS)
■やぎら・ゆうや 1990年3月26日、東京都生まれ。2004年の映画「誰も知らない」でカンヌ国際映画祭の男優賞を、14歳という史上最年少で受賞。主な出演作は「許されざる者」など。12年には、初舞台となる蜷川幸雄演出「海辺のカフカ」に主演した。