中国政府は2013年11月23日、東シナ海上空に防空識別圏を設定したと発表した。23日午前10時(日本時間午前11時)から施行した。【拡大】
中国は11月23日の識別圏設定の際、事前に飛行計画を提出するよう求めた。圏内の航空機が命令に従わなければ「防御的な緊急措置を取る」とも警告した。
米軍機2機が11月26日(日本時間)に識別圏内に入った時は緊急発進(スクランブル)や警告などは行わなかったが、中国国防省は3日後、圏内に入った米軍機や自衛隊機にスクランブルをかけたと発表するなど不安定な状況が続いている。
オバマ政権は習政権との間で「米中衝突」を防ぐための「新たな大国関係」の構築を模索。習氏が副主席時代から個人的に近い関係を築いてきたバイデン氏の手腕も注目されている。
米メディアは、日中衝突の危険性が「非常に現実的」になっていると指摘。日米安全保障条約を根拠に、米国が介入を迫られたり巻き込まれたりする可能性もあるとして、識別圏問題への関心が高まっている。(ワシントン 共同/SANKEI EXPRESS)