公園の西の海岸沿いには「関東の富士見百景」の石碑。富士山、江ノ島、夕日の豪華トリオは、多少絵はがき的構図であるとはいえ、撮りっぱぐれがないというか、誰が撮ってもそこそこの写真にはなる。
そう言われると逆に、へそ曲がりのおじさんなどは、富士山も江ノ島もない南の海と空を狙いたくなってくる=写真。
ん?よく見るとこちらにも、撮影部隊がけっこういました。日が沈んでもまだ明るさの残る空の色が、刻々と変化を続ける。これを見逃す手はないぞ。
鎌倉は今年、世界遺産登録を果たせず、失意の1年となったが、夕映えの海を見ていると、そんな気分もどこか、すっと晴れてくるようだ。(編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)