「人間って単純じゃないですね。あらゆる出来事は、たった一つの原因ではなくて、偶然の連続や、意図しないことがつながってできている。そんなふうに思います。この物語も、すっきり見終わるというよりは、何かを胸に抱えて劇場を出る、そんな感覚になるでしょう」。確かに、職場や学校、どんな場所でも、人間関係は複雑でカオス。答えがないほうが、リアルなのかもしれない。
「夜更かし-」は竹中直人が企画とキャスティング、倉持裕が作・演出を手掛ける舞台シリーズ「直人と倉持の会」の第1弾。美術教師・羽座間役として出演もする竹中とは、映画「山形スクリーム」(2009年)以来の共演だ。「面白い、大好きな役者さんです。稽古場はとても和気藹々(あいあい)、雰囲気がいいのですが、竹中さんがふとした瞬間に抜き打ちでセリフ合わせを始められるときがあって、そのプロ意識に刺激を受けます」
目指すのは「見ていて面白いと思われる役者」だ。舞台はこれで3作目。今年は音楽劇「ヴォイツェク」でも喝采を浴びた。