落葉の流れ=2007年11月14日、東京都青梅市(野村成次撮影)【拡大】
数年前の東京都青梅市の御岳山。岩石園と呼ばれるところの流れに、木の葉が散っていた。流れた葉はよどみでゆっくりと円を描く。色彩の異なった葉は、水のカンバスに見事な絵画を描いてくれる。撮っている間にも葉が降ってきた。数日間盛んに散ったらそのあたりは明るくなる。頭上の葉がすっかり無くなって裸木で、光が差し込んできたのだ。そしてまた季節が移っていく。あっという間の秋。
この山でどれだけの葉が散るのだろうか。早く散るのもあれば、ゆっくり散るのもある。あんたも早く散ってしまえという非情な言葉に知らん顔をして、会社の濡れ落ち葉といわれようとも、まだまだ来年も頑張るぞ!
それではよいお年を。(野村成次、写真も/SANKEI EXPRESS)
■のむら・せいじ 1951(昭和26)年生まれ。産経新聞東京、大阪の写真部長、臨海支局長を経て写真報道局。休日はカメラを持って、奥多摩などの多摩川水系を散策している。