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テレビが果たす「癒やし」「共感」の役割 渡辺武達 (3/4ページ)

2014.1.15 11:05

 紅白では、綾瀬さんが福島県大熊町から避難して暮らす子供たちと交流を続けた映像が流され、彼女は瞳から大粒の涙をこぼしながら、出場者たちと復興支援ソング「花は咲く」を歌った。その時、綾瀬さんを「メディア(媒介者)」として、会場や全国の視聴者と被災者の気持ちが確実につながり、紅白は単なる娯楽番組の域を超えた。それは法律で受信料を徴収できるNHKがまさにすべきことであり、期せずして綾瀬さんがその価値の大きさを教えてくくれた。今後のテレビ界にとっては、ジャンルや放送局の枠を超えて、その価値を共有し育てていけるかが大きな課題だ。

 トラウマの連鎖防止

 筆者はマスメディアの最大の役割について、著書『メディア学の現在』(世界思想社)の中で、「事実を社会的脈絡の中で位置づけて提示し、オーディエンス(視聴者・読者)の社会参加を助ける」ことと「災害防止、被害のアフターケア」の2つだと考えている。その他にも、仕事の疲れを癒し明日への活力を養う「社会福祉機能」などもある。その点でも、綾瀬さんは、テレビが果たすべき「共感」や「癒やし」といった役割がどんなものなのかを一瞬にして教えてくれた。

平和への思い 「100人の政治家よりも偉大な文化人の交流のほうが世界平和に役立つ」

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