ここにきて建設工事の遅れや大会運営の不安などを指摘する声が高まっている。工事の遅れが最も深刻なのは南部クリチバの競技場「バイシャダ・アリーナ」。クリチバ中心部の高級住宅街で工事が進むが、国際サッカー連盟(FIFA)が開催会場からの除外を一時検討した、いわく付きの競技場だ。
敷き詰められたばかりのピッチの芝目の背後にそびえるバックスタンドにはまだ座席は取り付けられていない。4試合を行い、約4万3000人を収容する予定だが、設置が終わったのは約2万席で半分にも満たない。競技場の通路は舗装中で、外壁の設置作業が続く。隣接する駐車場や管理棟は鉄骨の組み立てさえ終わっていない有様だ。FIFAへの引き渡し期限は5月22日という。
このようにW杯ブラジル大会で使用される12会場のうち、クリチバの競技場のほか、新築中のサンパウロと改築しているクイアバの3競技場がいまだに使用できないのが現状だ。競技場の建設現場では建設作業員が犠牲になった悲惨な事故も起きている。さらに交通網などのインフラ整備の遅れも指摘される。
6月12日の開幕戦では、サンパウロの「サンパウロ・アリーナ」でブラジルがクロアチアと対戦する。(EX編集部/撮影:AP、ロイター/SANKEI EXPRESS)