「毛馬胡瓜」きっかけ
「なにわの伝統野菜を作り始めたのは1998年。当時JA大阪南の職員だった私に、大阪市の漬物屋さんから毛馬胡瓜(けまきゅうり)の栽培の依頼があったのがきっかけでした」。こう話すのは、なにわの伝統野菜の栽培の第一人者で、現在は「道の駅かなん」(大阪府河南町)の駅長を務める阪上勝彦さんだ。
当初は、在来種がゆえに病害虫に弱く、試行錯誤を繰り返したという。そのノウハウを生かし、天王寺蕪(てんのうじかぶら)、田辺大根(たなべだいこん)、金時人参(きんときにんじん)などの栽培も始めた。
販路の開拓や「なにわの伝統野菜」のPRにも尽力。その結果、生産者組織が設立され、大阪府の協力を得て、2005年から「なにわの伝統野菜認証制度」がスタートした。
高くても売り切れ
伝統野菜の発祥の地ともいえる「道の駅かなん」には、直売所がある。現在、契約農家125軒のうち20軒が伝統野菜を栽培している。