サイトマップ RSS

スパイ疑惑続々 米に「警告」/独、情報機関代表に国外退去要請

2014.7.12 00:09

SANKEI_EXPRESS__2014(平成26)年7月12日付EX(1面)

SANKEI_EXPRESS__2014(平成26)年7月12日付EX(1面)【拡大】

 ドイツで米国によるスパイ疑惑が相次いで浮上し、独政府は10日、在ベルリン米大使館に勤務する情報機関の代表に国外退去を要請した。アンゲラ・メルケル首相(59)への盗聴疑惑が発覚した昨秋以降、ドイツ国内では米側への反発が強まっており、同盟国への異例の厳しい措置は信頼関係の回復を求めるドイツの強い「警告」の意味合いがあるとみられる。

 ■首相、強い不快感

 「私からみれば、同盟国へのスパイ行為は結局、労力の無駄遣いだ」

 メルケル氏は10日、ベルリンでモルドバのユリエ・リャンカ首相(50)と行った共同記者会見で、一連のスパイ疑惑に強い不快感を示した。

 ドイツ捜査当局は今月2日、米側に200点以上の内部文書を提供していたとされるドイツ連邦情報局(BND)所属の男を逮捕。また、9日にはドイツ連邦軍の関係者が米側に機密を漏らしていた疑いがあるとして、関係先を家宅捜索した。独政府はこれらを受け、米大使館の米中央情報局(CIA)に所属する代表者の退去を米側に求めた。

 トマス・デメジエール内相(60)は、漏(ろう)洩(えい)したとみられる情報は「くだらない」ものだとしている。それでも異例の措置を取ったのは、「政治的損害がそれとは不釣り合いなほど深刻」(内相)だと判断したためだ。

 一方、ジョシュ・アーネスト米大統領報道官(37)は10日、記者団に対し、ドイツでのスパイ疑惑について、「情報活動に関してはコメントしない」とした上で、ドイツと安全保障や情報共有で協力を続けると強調した。また、「安全保障面での強固な協力関係は、双方にとって重要だ。現在の状況を適切に解決するため、開かれた対話を行っている」と述べた。

 米国務省のジェニファー・サキ報道官は10日の記者会見で、ジョン・ケリー国務長官(70)が数日中にドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー外相(58)と協議する方針であると明らかにした。

 ■プライバシーに敏感

 東西冷戦時代、旧東ドイツの秘密警察が監視網を敷いた経緯があるため、ドイツ国民はプライバシーの保護にはことのほか敏感だ。このため、10年以上に及ぶメルケル氏の携帯電話の盗聴疑惑などが発覚した昨年10月以降、ドイツでは米国への批判が噴出。米側も今年1月、同盟国首脳に対する盗聴自粛などを柱とする情報収集活動の改革策を発表した。しかし、米国が英、カナダ、豪、ニュージーランドのアングロサクソン系4カ国と結んでいるような相互の盗聴を原則として禁止する協定の締結は米側に拒否された。

 メルケル氏はBNDをめぐる事件について捜査結果を待つ姿勢もみせていた。だが、両国の情報担当の責任者の協議でも十分な説明が得られなかったといい、ドイツ通信(DPA)は「我慢は限界を超えた」とも伝えた。

 ■自主的対応を待つ

 ただ、国外退去要請も外交上の「好ましからざる人物(ペルソナ・ノン・グラータ)」として駐在を拒否する形は取らず、米側の自主的対応を待つ姿勢も示した。欧米の協調が必要な外交課題が山積する中、両国関係の冷却化は避けたいのが本音とみられる。メルケル氏は10日、「われわれは大事な問題に集中すべきだ。ともに手を携えて、やるべき重要事項は(スパイ行為の)他にたくさんあるはずだ」とし、イラク情勢などを挙げて「スパイの問題よりも重要だ」と訴えた。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ