シリア・首都ダマスカス、シリア・ラッカ【拡大】
部隊は着陸後、米国人人質が収容されているとみていた施設に走って接近。途中でイスラム国側の銃撃を受け、これに応戦する形で戦闘状態となった。一部始終を目撃していた男性はロイター通信に「まず米軍のヘリが地上の対空兵器を破壊し、兵士らが行軍するとほどなく激しい銃声が村中に響き、しばらく止むことがなかった」と語った。
この地上戦で多数のイスラム国の戦闘員が死亡し、デルタフォースの隊員1人が軽傷を負った。米軍は施設を占拠し、中を調べたが、米国人を見つけることができず、その場を撤退した。また、この時の戦闘シーンはフェイスブックに投稿されたが、すぐに削除されたという。
リサ・モナコ米大統領補佐官(国土安全保障・テロ対策担当)は声明で、「作戦遂行に信じるに足る十分な情報があった」と強調したが、イスラム国の動きに関する情報収集能力の限界や、人質の救出が難しいことを露呈した形だった。