協会が毎年実施している実証実験の研究会「宇宙エレベーターチャレンジ」(SPEC)には多くの国内外の企業や大学、研究者らが参加する。今年8月上旬に富士山麓で行われた研究会にも19チームが参加し、互いの技術を磨き合った。
この中で特に注目されている集団がある。奥澤翔さん率いる技術者4人がつくる「チーム奥澤」だ。クライマーを移動させる技術で世界最高度の1100メートルを達成、スピード制御技術でも高く評価されている。
千葉市の幕張メッセで9月23日まで開催中の「2014宇宙博」にチーム奥澤のクライマーが展示されている。大手企業ではなく、個人資格でチャレンジする奥澤さんらの姿は日本の潜在力の証だろう。
地上から宇宙エレベーターで上って、居住区域の宇宙コンプレックスにしばらく滞在する。それほど遠くない未来に、そんな光景が実現するかもしれない。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)