けがも「いい思い出」
脚本・主演を担当した憧れのスタローンについては「本当にいいお父さん」といった印象を持った。「撮影で彼はいつも僕たちを楽しませようと気を使ってくれました。いくらか緊張していた僕には『あまり真面目にやらなくていいよ』とアドバイスまでくれました」。自分を愛しなさい、自分こそが大いに楽しまなければならない-がスタローンの仕事観だそうで、ラッツは「お菓子屋さんに出かけた子供たちが友達と遭遇し、おもちゃの拳銃で撃ち合って遊ぶようなものですね」と、楽しそうに注釈を加えた。
銃撃戦、爆弾の爆発、建物の崩落…とマッチョな見せ場が満載の本作だけに、撮影中の小さなけがは致し方ない。ラッツはジョークを交えながら、「僕はけがをすることが大好きなんですよ。6人きょうだいですから、彼らとけんかをしながらたくましく育ちました。撮影中のかすり傷なんて当たり前。僕の体に火薬が飛んできて、とても熱い思いだってしました。ただ、いくら痛い思いをしても、撮影が楽しいからまた小さなけがを負ってしまう。いい思い出ですよ」と過酷な撮影を振り返った。