とまらぬスポンサー離れ
ロイター通信によると、マルシャの8069万ドル(約92億4700万円)が、今季参戦11チーム中で最少額の年間予算といわれる。上位のメルセデスやフェラーリは2億ドル(約229億円)以上とされるが、ホンダが参戦し隆盛を極めていたころは500億円以上は当たり前とされていた。全体的に経費が縮小する中、格差も広がっているのは、世界経済、とりわけ欧州経済の低迷により、スポンサー離れが進行しているからだ。
また、かつてF1の巨大スポンサーだったタバコメーカーが事実上、閉め出されたのも大きい。
混乱を受け、国際自動車連盟(FIA)は先週、「F1の収支のバランスに関する問題を再び提起した」との声明を出し、上限を設けるなどコスト削減の基準設置の必要性を強調した。財政面に問題を抱えるチームは他にもあり、手を打たなければ今後も脱落するチームが出てくるのは必至だ。F1文化の存続が揺らぐ前に、早い対応が望まれる。(SANKEI EXPRESS)