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【佐藤優の地球を斬る】加藤前ソウル支局長と往復書簡 近代国家と思えぬ法の運用 鮮明に (4/4ページ)

2014.11.10 12:30

産経新聞ソウル支局内で仕事をする加藤達也前ソウル支局長=2014年10月5日、韓国・首都ソウル(桐山弘太撮影)

産経新聞ソウル支局内で仕事をする加藤達也前ソウル支局長=2014年10月5日、韓国・首都ソウル(桐山弘太撮影)【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)
  • 【韓国旅客船沈没】「セウォル号」不明者の捜索状況=2014年4月20日午後4時現在(※聯合ニュースによる)。2014年4月16日午前9時ごろ、韓国の旅客船「セウォル」号(乗客乗員計475人に訂正、6825トン)が珍島付近を航行中に遭難信号を発信した。
  • 合同焼香所で、セウォル号沈没事故の犠牲者遺族に詰め寄られる韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(右端)。北朝鮮は事故対応で朴政権を糾弾する世論が韓国で強まると、その尻馬に乗って非難のトーンを上げ始めた=2014年4月29日、韓国・首都ソウル郊外の安山(聯合=共同)
  • ソウル中央地方検察庁=2014年10月5日、韓国・首都ソウル(桐山弘太撮影)
  • 韓国・首都ソウル

 加藤さんの返信によって、事態の深刻さ、韓国当局の乱暴さがより鮮明になった。韓国検察が<大統領本人はおろか、その周辺に「処罰意思の有無」を確認することもできなかった>というのは、論外の話だ。「被害者」とされる人物の処罰意思の有無を別に起訴できるというならば、韓国の名誉毀損(きそん)はむしろ不敬罪に近いものになる。近代国家とは思えない法の運用だ。

 こういう問題の処理にあたっては原理原則が重要だ。産経新聞社も加藤さんも、記者として国際基準で認められた規範に従って、通常に業務を行っただけである。悪いことをしたわけでないのだから、加藤さんは公的にはもとより指摘にも謝罪する必要は一切ない。筆者は今後も加藤さんと産経新聞を応援する。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS

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