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食物への異物混入 分類して考える 大和田潔 (2/2ページ)

2015.1.19 10:15

秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)

秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)【拡大】

 けれども、「和光堂が自主回収決める コオロギ混入の離乳食」(1月8日 産経ニュース)は、分けて考えるべきだと思いました。異物混入にはいくつかの「場合分け」が必要です。一つ目は、個人や企業が意図的、非意図的に毒物を混入した場合(パターン1)。次は、原材料や加工過程が不適切、不潔な場合(パターン2)。最後は自然素材のためにやむを得ない場合です(パターン3)。これらをきちんと分けて考えないと、かえって私たち消費者が被害を大きくしてしまうかもしれません。

 殺虫剤入り餃子などの犯罪行為や粉ミルクへの砒素(ひそ)混入などがパターン1、傷んだ鶏肉や古い肉を血液で修飾したひき肉、カップ麺のゴキブリなどがパターン2。野菜や米、果実などへの昆虫の混入がパターン3といえます。

 パターン1、2のように犯罪行為や利益のために食品の安全性を軽視する姿勢、不潔な食品加工は強く非難されるべきでしょう。けれども、パターン3は異なります。「野菜が大好きだったかわいそうなコオロギさんも一緒に煮られてしまったのね」と話すぐらいが良いと思っています。自然界のものをいただいて自分の命をつないでいるという子供たちへの勉強にもなります。次回に続きます。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS

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