グラフを見よう。いきなり「相関係数」なる統計学用語が出て、戸惑う方もおられるだろうが、パソコンには欠かせないマイクロソフトのソフト「エクセル」を使えば、だれでもいとも簡単に算出できる。
要は、時系列で変化する数値(「独立変数」)に対し、もうひとつの異なる種類の数値(従属変数)がどの程度動くか、その度合を測る。最大値は1で、統計学上は相関係数が0.7以上で極めて高い相関関係があり、0.2以下はほとんど相関しないと判断される。
ゼロだと全く互いに関係しない。マイナスは「逆相関」を表し、互いに離反し、マイナス1が最大値である。例えば、新婚ほやほやのカップルの相関係数は1であり、時がたつにつれて減る。ゼロかマイナスともなれば夫婦の危機である。
グラフは独立変数を日銀の資金供給量(マネタリーベース)とし、株価、円の対ドル相場、民間設備投資、家計消費を従属変数として項目別に相関係数を算出した。