長刀鉾は、17日の祇園祭前祭(さきまつり)の山鉾(やまほこ)巡行で先陣を切って巡行する鉾。その鉾に飾られる金の大鯱(おおしゃちほこ)から鉾のてっぺんまでを原寸大で手拭いにしたという。
また、葵祭や都踊りなど京都の年中行事をテーマに、明治から昭和初期にかけて作られた手拭いを復刻し、六曲一双のびょうぶに仕立て上げたものや、明治中期に京友禅で染め上げた手拭いの原本をびょうぶに仕立てたものなどが展示された。
十四世細辻伊兵衛さん(50)は「アートは遊び心。手拭いのアート展をすることで、手拭いの存在に気付いて、身近に使っていただけたら」と話した。
≪復刻、新柄、素材…老舗に新風≫
手拭い専門店「永楽屋細辻伊兵衛商店」は江戸初期の1615(元和元)年創業とされ、今年400年を迎えた。大和絵の伝統を基調とし、装飾性やデザイン性の豊かな絵画や工芸などで生活全般に影響を与えた「琳派」の誕生と時を同じくする。