10月21日、首都ロンドンの首相官邸近くで、中国の習近平国家主席の訪英に反対するウイグルやチベットの支援者ら=2015年、英国(ロイター)【拡大】
また中国が新疆ウイグル自治区で活動しているとする「イスラム過激派」や「分離独立主義者」について、これまで明確な証拠が示されたことがないとする亡命ウイグル人や人権団体の主張を紹介。自治区が不安定なのはウイグルの文化や信仰への抑圧政策に対する不満が原因だとの訴えにも言及し、英国が習主席を「レッドカーペットで歓待」することへのカーディル議長の非難の言葉を伝えている。
首相の内輪からも批判
習主席に対する英国の「歓待」についてはデービッド・キャメロン首相(49)の内輪からも批判が出た。英紙ガーディアン(電子版)によると、キャメロン氏の戦略アドバイザーを務めたスティーブ・ヒルトン氏(46)は英BBCの番組に出演し、中国指導者への待遇に対して「1970年代に英国が国際通貨基金(IMF)に救済されたとき以来の国家の恥だ」と批判。「実際のところ中国はイランやロシアと同程度の“ならず者国家”であり、中国に対して立ち向かうどころか、なぜおべっかを使うのか理解に苦しむ」と発言し、「われわれは中国に対してレッドカーペットを敷くのではなく、制裁を科すことを考慮すべきだ」と訴えた。