30日に開幕した国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)の開催地パリは、11月13日夜の同時多発テロ発生によって、「地球温暖化」と「国際テロリズム」という人類が共通して抱く2つの脅威を象徴する場所となった。犠牲者への追悼が続く中、厳重な警備態勢が敷かれ、緊迫した状況が続いている。
首相が献花
29日夜、政府専用機でパリに降り立った安倍晋三首相(61)は、同時テロで約90人が犠牲となったパリ中心部のバタクラン劇場に直行。劇場前に設置された献花台に花束を手向けると、深々と一礼した。
「日本として強い連帯の意を表明したい。試練のときを迎えたフランスと日本は常にともにある。人類共通の価値に対する戦いに、世界は結束しなければならない」
首相は同行記者団を前に、フランス国民に寄り添い、卑劣なテロに立ち向かう姿勢を強調した。