グラミー賞受賞ピアニスト、上原ひろみさん(J-WAVE提供)【拡大】
エンゲージメント。最近よく耳にする言葉だと思う。直訳すれば“絆”。企業と顧客の関係の深さを表す意味で使われる。マーケティングの世界では、今はリーチよりエンゲージメントの時代だといわれている。テレビCMのGRPやWEB広告のクリック率、あるいは新聞や雑誌の発行部数、ラジオの聴取率といった大量認知を測るリーチに対して、エンゲージメントは、数値化、可視化が困難なため、効果測定ができないのが悩みどころ。だが、メディア不信が続くこの世の中で、果たして、リーチ型のプロモーションが有効なのだろうか。
J-WAVEでも、リスナーとのエンゲージメントを深めるための施策を積極的に行っている。リスナーズコミュニティ「J-me」という会員組織を作り、彼らとさまざまな企画を実施している。一番力を入れている企画は「J-WAVE BAR」というリスナー15人限定の飲み会。J-WAVE局内でお酒を飲みつつ、リスナーといろいろ話をするというもの。もちろんお楽しみとして、秦基博、高橋優といった人気アーティストの15人限定ライブというプレミアムな体験もしてもらっている。ここでしか味わえない親密な空間は、一生の思い出になるだろうと信じて行っている。たった15人に対するプロモーションだが、これが積み重なっていくことが、リスナーと放送局のエンゲージメントを強くしてくれる近道だと思う。