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北朝鮮、ミサイル発射 安保理開催へ 成功誇示で特別重大報道

2016.2.8 00:00

北朝鮮北西部の東倉里から発射される長距離弾道ミサイル=7日(共同)

北朝鮮北西部の東倉里から発射される長距離弾道ミサイル=7日(共同)【拡大】

  • SANKEI_EXPRESS__2016(平成28)年2月8日付EX(1面)

 北朝鮮は7日午前9時31分(現地時間午前9時1分)ごろ、打ち上げを予告していた「人工衛星」と称する事実上の長距離弾道ミサイルを北西部の平安北道東倉里から発射した。ミサイルは沖縄県上空を通過したが、日本の領域内への落下物は確認されず、防衛省は破壊措置を実施しなかった。北朝鮮は国営メディアを通じた特別重大報道で「地球観測衛星『光明星4号』の軌道進入に完全に成功した」と発表。「今後も衛星を打ち上げる」としている。日米韓は、国連安保理決議違反として発射を強く非難。安保理は7日(日本時間8日未明)に緊急会合を開く。

 ■ICBM級と推定

 北朝鮮による長距離弾道ミサイルの発射は2012年12月以来。1月6日の4回目の核実験に続き、安保理決議に背く国際社会への挑発行為を強行した。

 日本政府によると、弾道ミサイルは3段式とみられ、段階的に5つに分離した。1つは午前9時37分ごろ、朝鮮半島の西約150キロの黄海▽2つが9時39分ごろ、朝鮮半島の南西約250キロの東シナ海▽1つは9時41分ごろ沖縄県上空を通過し、9時45分ごろ、日本の南約2000キロの太平洋-にそれぞれ落下した。

 このうち太平洋に落下した部分は予告区域外に落下した。残る1つは午前9時39分ごろ、沖縄県上空を通過し、南方へ飛行を続けた。何らかの物体が地球の周回軌道に乗ったとみられ、日米両国などで分析を進めている。また、韓国軍は7日、北朝鮮が発射した弾道ミサイルの先端部分のカバーとみられる残骸を韓国・済州島沖で回収。韓国軍は最大射程が1万3000キロの大陸間弾道ミサイル(ICBM)級と推定している。

 ■日本、制裁強化の方針

 安倍晋三首相(61)は発射を受けて「明白な国連決議違反だ。国際社会と連携し毅然と対応する」と表明した。日本独自の制裁を強化する方針を明言し、「具体的な中身は速やかに決定させるよう準備する」と述べた。

 日本政府は、北朝鮮が1月に4回目の核実験を強行したことを受け、独自制裁として14年5月のストックホルム合意に伴い緩和していた北朝鮮への送金の報告義務などの独自制裁の再開に加え、北朝鮮への渡航者の再入国禁止や、金融資産凍結の対象拡大を検討している。今回は、これに北朝鮮船舶や北朝鮮の貿易物資を運ぶ船舶の検査強化も検討する。政府高官は「北朝鮮は核・ミサイル開発で日本や中国、韓国などから部品を調達している」と指摘しており、兵器などに転用可能な資材の流れを遮断するのが狙いだ。

 ■安保理、非難声明へ

 一方、北朝鮮の朝鮮中央テレビは7日、特別重大報道で国家宇宙開発局が東倉里の「西海衛星発射場」から地球観測衛星「光明星4号」の打ち上げに「完全に成功した」と報じた上で、「平和的な宇宙利用の権利を堂々と行使した」と主張した。金正恩第1書記が6日に打ち上げ命令を出したという。特別重大報道は、光明星4号には地球観測に必要な機材や通信機材が設置され高度494.6~500キロの極軌道を94分24秒の周期で回っているとしている。

 緊急会合を開く国連安保理は、4回目の核実験に対する追加制裁決議案の採択を目指す交渉中の発射を問題視し、北朝鮮を強く非難する声明を発表する見通しだ。北朝鮮の軍事的脅威は確実に増しており、国際社会は事態を深刻に受け止めなければならない。実効性のある制裁を含めた戦略的対応を迫られている。

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