スズキ「イグニス」の走りはどうか?

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 全長3700×全幅1660×全高1595mm、ホイールベースは2435mmというコンパクトなボディサイズの割に広さ感のあるスズキ・イグニス。

 トヨタ・パッソの全長3650×全幅1665×全高1535mm、ホイールベース2440mmと比べるとやや長めの全長と高めの全高になっていますが、ホイールベースは同じくらいになっています。

 最も気になったのはやや硬めの乗り味。舗装状態が良ければショートホイールベース、軽量化のネガはあまり感じさせませんが、荒れた路面だとボディが上下、左右に揺すられるのは驚かされました。

 というのは、新型ソリオと同じ新プラットフォームを使っているのになぜ? という理由から。

 ですが、こうした条件(荒れた路面)でもソリオはここまでボディの収まりが悪かった記憶もなかったからです。また、イグニスの試乗車の差(個体差)もあるかもしれませんが、もしディーラーなどで試乗する機会があればチェックしたいところ。

 動力性能は、速度が乗ってしまえば880kg(FFのMZ、MXグレード)と軽量に仕上がっているためまさに不足なし、といったところ。

 しかし、停止状態からの出足はアクセルを踏んでもワンテンポも間があってから動き出す反応が気になるうえに、発進時に「最長」30秒間モーターのアシストが働くそうですが、試乗時には30秒よりも前に終わってしまうことが多かった気がしました。

 街中でそれほどエンジンを回さなければ、という条件付ですが、4気筒ということもあり、3気筒のトヨタ・パッソや三菱ミラージュよりもエンジンの音・振動面は気にならないのは美点でしょう。

 しかし、CVTということもあってか、アクセルを踏み込むことの多い高速道路や山岳路ではそれなりに高まります。

 荒れた路面での乗り心地に課題を残す一方で、フットワークの仕上がりは良好で、背の高さの割にロール時に腰砕けになることもなく、コーナリングは思ったほど苦手としない印象。

 サスペンションの取付部の剛性を強化しているそうですが、そうした効果でしょうか。さらに、もう少し減衰されれば課題の乗り心地も改善される気がします。

 良好なパッケージングや個性的な外観、安全面を含めた装備の充実も光るだけに、乗り心地に関しては、今後の熟成に期待したいところです。

 (文/写真 塚田勝弘)