バスが動き出すと、イーヴァル氏が語り始める。「No chase the light, chase the sky(オーロラを追いかけるのではなく、空を追いかけるのです)」。オーロラは100キロメートル上空で発生するため、曇りや雨の時は見えない。つまり、晴れている場所に行けば見えるというのがイーヴァル氏の説だ。そのため、ツアーでは観測用に設定した4つの場所から、最新の天候をチェックし、オーロラが最もよく見えそうな地点をひとつ選んで移動するのだという。
前回の小規模ツアーとは大いに違う。「オーロラハンター」というよりは、「晴れハンター」という感じだろうか。だが、晴れ間を目指したわたしたちに、オーロラは案外気まぐれだった。トロムソからバスで約1時間半。目的地に到着し、かすかに見えたオーロラは数分間で消え、1時間待っても再び現れることはなかった。もっとも、イギリスやドイツから来た参加者たちは、オーロラを待つ間に野生のトナカイが現れたと興奮気味だった。