自動車の燃費新税 取得税より負担軽く 自民党税制調査会が方針

 

 自民党税制調査会は4日、公明党と協議中の消費税の軽減税率制度を除いた2016年度税制改正の大枠を固めた。17年4月の消費税増税時に「自動車取得税」を廃止する代わりに導入する燃費性能に応じた新税については、取得税より負担額を軽くする方針。地方の税収格差を是正するため、大都市から法人住民税を吸い上げ、地方交付税として財政力の弱い自治体に再分配する金額については17年4月に現行の約6000億円から約1兆4000億円まで拡大する。10日にまとめる予定の16年度税制改正大綱に盛り込む。

 自民党税調が4日開いた幹部会合で大枠が承認された。燃費性能に応じた自動車新税については、取得税廃止で減る約1100億円の地方税収を補うため、総務省が同規模の税収となる制度設計を検討してきた。

 ただ、その場合、消費税再増税との二重の課税により、新車販売の大幅な落ち込みにつながりかねないと判断。同日の会合で新税の税収額を1100億円未満と、実質的な減税とする方針を確認した。

 一方、都市部に多く集まる法人住民税を地方に再分配する仕組みは、国が14年度から法人住民税の一部を地方法人税として集め、自前の財源の少ない地域に配る交付税に充てている。消費税率10%への引き上げに伴い商業活動が活発な都市の税収が充実することに加え、廃止する地方法人特別税の再配分機能を維持するために地方法人税を大幅に増やす必要があると判断した。

 自民党税調はまた、温暖化対策として森林整備を進めるための財源確保策で、新税を創設する方針も固めた。導入時期や金額などの詳細は17年度改正以降で詰める。

 農地の集約を進めるため、耕作放棄地にかかる固定資産税を現状の1.8倍に引き上げることや、農地を「農地中間管理機構(農地バンク)」に貸し付けた場合に最大5年、固定資産税を半減する優遇策を導入することも決めた。

 16年度改正の主要項目として残る課題は、与党間での調整が難航する軽減税率の制度設計のみになった。