奈良市、LGBT受け入れ態勢 国際団体加盟へ予算計上

 

 奈良市は、性的少数者(LGBT)の観光や旅行を支援する国際団体「国際ゲイ&レズビアン旅行協会」への加盟や、LGBTを観光客として積極的に受け入れる態勢の構築に向けた取り組みを進める方針を決め、2016年度の当初予算案に208万円を計上した。

 市観光戦略課によると、自治体が同協会への加盟の意向を示したのは全国で初めて。担当者は「国内外のLGBTの人々に対し、観光地として歓迎するメッセージになればいい」と話している。同協会はホームページなどで同性愛や性同一性障害といったLGBTの人々が安心して観光を楽しめるホテルや飲食店、ツアーを紹介している。

 広告代理店大手の電通が昨年実施した調査では、国内のLGBTによる商品購入やサービス利用に関する市場規模は約5兆9000億円とされ、新たな市場として注目を集めている。市も協会加盟を通じ、LGBTに理解のある観光地として世界に発信、観光客の増加につなげたい考えだ。

 市は奈良県内の観光業者や飲食店などを集めた講演会のほか、市民向けの展示会なども新年度に実施する予定。受け入れ側が偏見を持たないような啓発も進めていくという。